今上陛下は11日の記者会見で皇族数確保の議論について、制度への言及は控えると断った上で「国民の皆さんの理解が得られるものとなることを望んでいる」と述べられた。
これをもって今上陛下が「愛子さま天皇」を望まれていると曲解する向きがあるのは嘆かわしい。陛下のお立場が決してそうではないのは、令和2年11月の立皇嗣の礼で明らかだ。
憲法上の最高の儀式である国事行為を含む立皇嗣の礼を挙行した今上陛下は、次の天皇は秋篠宮皇嗣殿下だと内外に宣明された。陛下は宮中三殿で皇祖皇宗や神々へ、また、勅使を派遣して伊勢神宮などへ立皇嗣を奉告されている。
正統を継ぐ秋篠宮皇嗣殿下や悠仁親王殿下から将来の皇位を奪おうと論じるのは信じがたい話だ。東宮が病気以外の理由で即位できなかったのは南北朝合一まで遡(さかのぼ)る。「愛子さま天皇」論は、戦乱が招いた不幸な例を真似(まね)るもので、日本を分断し皇室に多大な迷惑をかける。不遜(ふそん)の極みの謬論(びゅうろん)と言うほかない。