近年では「男性の美」にもいろいろな視点が加わってきた。一昔前のいわゆる「ゴリゴリのマッチョ」だけが正解ではなく、男性もスキンケアやメイクをして美しく……みたいなものも正解の一つとして人気になってきた。いろいろな表現が出てきたのはよろこばしいけれど、これまで女性が抱えてきた「痩せ」「艶肌」「脱毛」といったルッキズムが、男性にまで押し付けられ始めていないか心配にもなる。
さらに、男性に対しては「容姿のことを言ってもいい」「女性ほど繊細ではないので傷つかないはず」といったバイアス(偏見)も加わっていないか、考えてみてほしい。女性に「デブ!」とはさすがに言わないけれど、男性だったら「チビ、デブ、ハゲ!」みたいな言葉を投げつけていじっても大丈夫……みたいな。ぜんぜんそんなことないのにね。容姿のことを言われれば気になる、嫌な言葉をぶつけられたら傷つく。そんなの、性別はまったく関係ない。男性同士のノリが重要視されるホモソーシャルな空間のなかで、「嫌です! 傷つきました!」と言える人がどれほど、この世にいるんだろう……。https://toyokeizai.net/articles/-/949873