【総長選考2026】藤垣裕子教授の次期総長選出で会見 選考会議「意向投票とのズレは大きな問題ではない」- 東大新聞オンライン
2026年9月29日
9月29日、総長予定者決定に伴う記者会見が本郷キャンパス山上会館大会議室で行われ、次期総長予定者の藤垣裕子教授(大学院総合文化研究科)と総長選考・監察会議(選考会議)の国谷裕子議長らが出席した。国谷議長は意向投票とのズレについて、批判は予想されるが大きな問題は生じないだろう、との見解を示した。
選考会議の国谷裕子議長は「会議が自らの責任において、主体的に選考を行うこと、その過程や考え方についてできる限り大学構成員や社会に対して説明可能な選挙とすること」を重視したと説明。求められる総長像に示した資質・能力・実績の観点から、資料・所信表明・面接・意向投票などを判断材料として選考に当たったとした。
藤垣教授を次期総長に選んだ理由については「文理融合、学外・学内のコミュニケーションの充実を通じた多様な知の発展に向かって、幅広い国際的な経験をもとに、より開かれた大学に向けた変革を実現する十分な能力を持っている」とした。性別については選考会議で議論の対象にならなかったとした。(記事末尾に、選考会議の発表の全文を掲載)
藤垣教授は、次期総長予定者への選出に「大きな重責を感じている」とした上で、厳しい財政状況や社会の学術への信頼が揺らぐ中で「『大学とは何か』という原点に戻って」考えたいと述べた。財政では英米の大学を手本としながらも、米国での学術への信頼低下を踏まえつつ、日本及び世界の学術をけん引することが東大の役割だとした。
質疑応答の概要
藤垣教授に対する主な質問・回答の概要は以下の通り。
(中略)
国谷議長に対する主な質問・回答の概要は以下の通り。
──教員による意向投票で藤垣教授は第2位の得票でした。結果的に意向投票を覆す形で総長予定者を藤垣教授に決定しました。意向投票と最終的な決定とのズレについてどのように受け止めていますか
6年間の東大を託すに値する人材を、さまざまな資料、面接などに基づいて丁寧に議論を尽くして選出しました。結果的に意向投票を覆す形になったことについて批判が全くないとは思いませんが、大きな問題が生じるとも思いません。選考プロセスの透明化、選考理由の明確化により理解を得るつもりです。意向投票はあくまでも選考資料の一つ、という認識です。
──28日に行われた総長選考・監察会議での協議が午後1時ごろから午後9時ごろまで長引いたのはなぜですか。協議の中で意向投票の結果を覆すことに異論は出ましたか
議論の中身に関して、各候補者に対する具体的な議論などはお話できません。選考会議では、まず何を大事に検討すべきかや、意向投票の受け止め方について協議した上で、候補者一人一人の強み、弱みについて各委員の意見を議論し、単記無記名投票による委員の意思確認も繰り返し、最終評決に至りました。
総長選考・監察会議による選考理由の説明
藤垣氏は、理事・副学長の経験を通じて、本学が学術界の象徴、シンボルであることを強く意識し、専門分野である科学技術を社会に伝えるコミュニケーション力を活かして、学術への信頼を回復する強い意思と能力を備えていると判断した。激変する社会環境の諸問題を解決する鍵は新たな価値創造にある。そのためには先進化する技術の活用の在り方に多様な知を活かして、チームワークで事前にリスクに対応し、学術への信頼を高め、大学という組織を発展させることが希求される。同氏は、文理融合、学外・学内のコミュニケーションの充実を通じた多様な知の発展に向かって、幅広い国際的な経験をもとに、より開かれた大学に向けた変革を実現する十分な能力を持っている。壁を所与と考えない力、障壁を生む分断を乗り越える力を本学が持つために、同氏の知見と能力を評価し、総長選考・監察会議は同氏を次期総長予定者として選考した。
(選考会議の公表資料より一部抜粋)
※全文はソースで。
https://www.todaishimbun.org/fujigakikaiken_20260929/